車検とは

車検とは?

「車検」とは「自動車検査登録制度」を略したもので、「道路運送車両法」で車両の構造、装置などが、保安上の技術水準に適合しているかを一定期間ごとに検査することを義務付けている制度です。

車検の目的は以下の二つです

  1. (1)車両の構造・装置などが、検査によって安全に使用できるクルマであることを確認すること
  2. (2)クルマの所有権を公証するために行政上の登録をすること

わかりやすく言いますと、車検とは安全で公害の少ない交通社会を実現するために、法律によってクルマに一定の保安基準を定めて個々のクルマがそれに適合しているかを定期的に検査する制度です。

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検査対象となるクルマは、運輸支局または国土交通省の指定を受けている自動車整備工場(指定工場)による検査を受け、「有効な車検証」「検査標章の表示」「自賠責保険(共済)証明書」を備え付けることが要件になっています。
これを満たすための手続きが「車検」です。検査には、新たにクルマを購入したときに受ける「新規検査」も含まれていますが、一般的に「車検」というと「継続検査」のことを指しています。
自家用乗用車(3、5、7ナンバー)と自家用軽自動車(50ナンバー)の車検証の有効期間は、初回3年、2回目以降は2年毎ですので、その都度車検を行うことになります。

車検の流れと項目

車検は正確には「検査」そのものの事を指し、点検・整備とは異なります。
ディーラーや車検専門業者などの整備工場に依頼した場合の車検は、検査だけではなく法定点検を実施し整備も行ってくれます。それが、自動車整備事業者によって金額や内容が異なる理由です。
消耗品の交換や、エンジンやブレーキの調整などもしてくれるので、車検後に安心してクルマに乗ることができます。

車検を受ける方法

車検を受けられる場所について説明します。

■ディーラー車検
メーカーの看板を背負っていますので信頼性の高い点検・整備を含めた車検を受けられます。
■民間整備工場車検
民間整備工場といっても2種類あり、指定工場と認証工場があります。指定工場は、自社の工場に検査ラインの整備を持ち、国家資格を持った自動車検査員もいるため、点検・整備から検査まで車検のすべてを行うことができます。一方で認証工場は検査ラインの整備をもっていないため、点検・整備したクルマを運輸支局に持ち込み、審査を受けて車検を通すことになります。
■車検専門フランチャイズ車検
車検を専門として取り扱っているフランチャイズ車検です。フランチャイズ化することで、均一なサービスと価格設定となっています。
■カー用品店車検
クルマのアクセサリーやオイル、タイヤなどさまざまな商品を取り扱ってパーツを細かく指定することができます。
■ガソリンスタンド車検
最も手軽に車検を受けることができ、スピーディかつ安価。受付のみで代行業者や民間整備工場に依頼する場合と、自社工場で車検ができるところがあります。
■ユーザー車検
車検に必要な書類一式をすべて自分で準備して運輸支局の窓口へ提出後、検査ラインで検査を通すことを自分で行います。車検や整備に関するある程度の知識が必要です。
■車検代行車検
代行業者に車検(検査)のみを代行してもらうことになります。運輸支局にクルマを持っていき検査を受ける部分だけを請け負ってもらうことです。基本的に車検代行業者では、点検・整備は一切行えません。

車検 基準・年数

車検に通るには、保安基準という一定の技術水準に適合しなければいけません。新車購入時のままで乗っていれば不具合が無い限りは部品交換なしで合格することが多いですが、走行距離が非常に多かったり、パーツを純正部品以外のものに交換していることで不合格となってしまうケースがあります。また、車検は一定期間ごとに受けることを定められています。車検証の有効期間についても、次にいつ車検の時期がくるのかチェックしておきましょう。

車検の基準

パーツを純正部品以外のものに交換している場合、保安基準に適合していない可能性があります。その場合は、公道の走行は禁止されており車検は一切通りませんので要注意です。 ただ、カスタムパーツが全てNGというわけではありませんので、合否を分ける基準をパーツごとに確認しましょう。細かい規定がありますので、自動車整備事業者などの専門家に一度相談してみるのが良いでしょう。

■灯火類
灯火類 ライトは、安全性に直接関わる部分ですので、非常に厳しく設定されています。
・ヘッドライト バルブの色は白か黄色。左右対称に取付、光軸と光量が保安基準内であること。
・ウィンカー 点灯回数やオレンジ色に点灯することなどが条件です。
・フォグランプ 2個まで。白か黄色のみで左右同じ色であること。
・リアフォグ 2個まで取付可能。
・サイドマーカー レンズかバルブが赤色であること。取付の位置が低すぎない、保安基準内であること。
・テールランプ 明確な点灯色であること。
■エアロパーツ
幅、高さ、長さなど、大きさの範囲を超えた場合は要申請。材質についても規定があります。
■バンパー
フォグランプ付きの場合、地面からバンパー下部まで9㎝。
■タイヤとホイール
フェンダーからのはみ出しやボディとの干渉がないこと。ホイールについては、乗用車の場合JWLやVIAというマークが入っていないといけません。
■サスペンション
違う種類に交換し、車高などが変わってしまった場合は、構造変更届を申請しなければなりません。
■運転席周辺
ハンドルにおけるホーンマーク表記や、変速のシフトにはパターンの表記の記載、また、非常用信号用具(発炎筒など)を車載しておきましょう。
■ハンドル(ステアリング)
ホーンマーク表記があり、がたつきが無く、スピードメーターを確認できる大きさのものであれば問題ありません。
■シート
ヘッドレストの取り外しは不可、シートレールの加工も不可です。
■窓ガラス(ウィンドウ)
検査標章はフロントガラスに必ず貼っておきましょう。またフロントガラスは可視光線透過率が70%以上です。
■ドアミラー
危険な突起物が無いことや、角度規定があります。
■マフラー
純正部品でない社外マフラーはJASMAの認定証明書か「保安基準適合」という記載があれば問題ありません。

車検有効期間の違い

以前は、車両登録後10年目以降の車検有効期間は1年間隔だったので毎年車検が必要でしたが、法改正され車両登録後10年目以降でも、車検の有効期間は2年になりました。そのため、年式による車検有効期間の違いはなくなっています。最初の車検は登録年から3年。その後は2年ごとに車検が必要になります。また、トラックや特殊自動車についても有効期間が異なります。

車検証の有効期間

車種 有効期間
初回 2回目以降
貨物自動車 8t以上 1年 1年
8t未満 2年 1年
バス・タクシー 1年 1年
レンタカー(乗用自動車のみ) 2年 1年
軽貨物自動車 大型特殊自動車 2年 2年
自家用乗用自動車 軽乗用自動車 小型二輪自動車(250cc超) 3年 2年

有効期間の確認方法

■車検証

左下部に「有効期間の満了する日」が記載されています。

■ナンバープレート

車両タイプごとにそれぞれ分類番号がありますので、分類番号の頭数字で判断できます。

ナンバープレートの分類番号 頭数字 有効期限
1、2、4、6、8(車種による) 1年
3、5、7、8(車種による) 2年

例)「品川500」の場合は2年

■検査標章(ステッカー)

前回の車検時に交付された、クルマの前面ガラスの内側に貼ってあるステッカーのことです。
ステッカーには、車検証の有効期間の満了年月が記載されています。
車検は満了年月の1ヶ月前から受けられます。満了前1ヶ月内でしたら早めに受けたとしても、車検の有効期間の日数は変わりません。満了年月日の期日はそのままで、今の有効期限の翌日から2年間が延長されます。

 車検切れの対処方法

そろそろ車検をしないといけないとわかっていたのに、日常生活の忙しさでついつい忘れていた…などということもあるでしょう。しかし車検は、クルマが国土交通省が定めた保安基準に適合しているか定期的に検査を行なうことで、みんなが安全に公道を走ることができるようにする大事な制度なのです。それに加えて、車検切れだと罰金や免許停止といった厳しい行政上の処罰も科せられます。

車検切れの罰則

車検切れのクルマを公道で走行する事は違法です。無車検車運行をすると、道路運送車両法違反として刑事罰の対象となり、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます(道路運送車両法第58条1項、108条)。更に車検が切れた状態ですと自賠責保険も切れている可能性が高く、その場合1年以下の懲役または50万円以下の罰金(自動車損害賠償保険法第5条、86条の3)も科せられます。
また、行政処分点数はそれぞれ6点ずつであり、30日の免許停止という非常に厳しい内容です。
会社のクルマがたまたま車検切れだった、という場合でもそのクルマを運転していた社員が免許停止となってしまいますので、自分の保有しているクルマはもちろん、運転しようとするクルマはすべて車検が切れる日にちを事前にチェックしておきましょう。

再び公道を走るためには

車検切れのクルマは、車検を受けることでまた公道を走ることができるようになります。しかしこのままでは公道を走れないので、運輸支局にクルマを持ち込むことができません。車検を受けるためには、次の2つの選択肢があります。

(1)「仮ナンバー(有料)」を取得して、車検を受ける目的での臨時運転許可を得ます。各市区町村の役所で取得でき、有効期間は5日間です。運輸支局だけでなく、民間の自動車整備事業者や車検代行業者の店舗まで運転することも認められています。ただ、車検目的だけの特別許可ですので、ちょっとであってもその他の目的の運転はできません。また、注意すべきは自賠責保険の加入期間が切れている場合です。仮ナンバー取得の前に、必ず自賠責保険に入っておきましょう。

(2)自動車整備事業者に依頼し、キャリアカー等で車検を受けられる場所までクルマを運んでもらいましょう。

 車検の必要書類

車検を受ける際には、所定の書類が必要になります。書類に不備があると、当日車検を受けられない場合がありますので、事前に確認しておきましょう。

必要書類一覧

自動車整備事業者に依頼する場合と自分で受けるユーザー車検の場合では、車検の際の必要書類が異なります。自動車整備事業者に依頼する場合は確認してもらえるので安心ですが、ご自身でユーザー車検を受ける場合には事前に念入りにチェックしておきましょう。車検当日、提示した際に不備があった場合は、再度運輸支局まで行かなければなりません。

<自動車整備事業者に依頼する場合>

  1. 自動車検査証(車検証)
  2. 自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保険証)
  3. 自動車納税証明書
  4. 車検証使用者名義の印鑑(認印)

※平成27年4月から、運輸支局等で納税確認が電子的に行えるようになったので、車検時の自動車税納税証明書の提示が省略できるようになりました。ただし、運輸支局等で納税の確認できるまでに2~3週間(市町村窓口の場合は最大2か月)かかるので、納税後すぐに車検を受ける際は納税証明書をご用意ください。
※車検時の印鑑は基本的に必要ありません。ただし、ユーザー車検や法人名義の場合は必要になることがあります。ディーラーや整備事業者に依頼する場合でも、店舗によって印鑑の持参を求める場合がありますので事前に確認しておくと手続きがスムーズに運びます。

<ユーザー車検の場合>

  1. 自動車検査証(車検証)
  2. 自動車税納税証明書
  3. 点検整備記録簿
  4. 自賠責保険(共済)証明書
  5. 自動車重量税納付書・印紙
  6. 継続検査申請書
  7. 自動車検査票・手数料納付書・印紙・証紙

※(5)以降の書類は、運輸支局近くの行政書士事務所にて検査当日でも入手できます。

車検証の住所変更や再発行

(1)自動車検査証(車検証)の住所変更手続き

引越しをした方は、15日以内に住所変更届を行わなければなりません。盗難や事故の際に所有者・使用者の確認が遅れるなどトラブルの原因になりますので、必ず手続きをしておきましょ う。手続きを行うと、自動車税の納付書送付先も新住所に変わります。普通車の場合は新住所の管轄運輸支局、軽自動車の場合は新住所の管轄軽自動車検査協会で行えます。

■住所変更に必要な書類
・自動車検査証(車検証)
・申請書(申請所で販売 100円程度)
・手数料納付書(印紙は運輸支局で販売しています)
・自動車保管場所証明書(車庫証明書:警察署で発行されて1ヶ月以内のもの)
・新住所を証明する住民票など(発行後3ヶ月以内のもの)
・自動車税申告書(運輸支局・軽自動車検査協会にあります)
・使用者の印鑑(認印)

※代理人が申請する場合は委任状が必要となります。
※ローンが途中のクルマで所有権がクレジット会社やディーラー等の場合でも、ご自身で住所変更は可能です。クレジット会社やディーラー等にその旨を連絡すると「申請依頼書」が送られてきますので、手続きの際に提出してください。

■変更手続きにかかる費用
・検査登録印紙代:350円
・車庫証明証紙代:約2,600円(地域によって異なります)
・ナンバープレート代(2枚):約1,500~5,000円
(地域によって異なり、番号を希望する場合や光ナンバーは費用が高くなります)
※引越しをしても運輸支局の管轄が変わらない場合は、ナンバープレートの変更はありません。
運輸支局の管轄が変わってしまいナンバープレートの変更が必要な場合は、手続きの際にクルマを持ち込まなければなりません。

(2)車検証の再発行
車検証を紛失・破損などした場合には、再交付(再発行)手続きをしなければなりません。手続きは、普通車の場合は管轄の運輸支局、軽自動車の場合は管轄の軽自動車検査協会で行えます。

■再交付に必要な書類
・自動車検査証(車検証)(破損等により一部が残っていて提出可能な場合のみ)
提出不可能な場合は、運輸支局で「理由書(紛失届)」を入手し添付してください。
・検査標章再交付申請書(OCR第3号様式) (申請所で販売 100円程度)
・使用者の印鑑(認印)
・申請者の身分証明書(免許証等)

車検ステッカーとは

車検終了時に車検証とともに交付される検査標章のことを、「車検ステッカー」とも呼んでいます。車検有効期間が表示されていて、クルマの前部(フロントガラス前面)に貼って車検適合車であることを示すものです。貼っていないクルマは道路を走行することが禁止されています。

車検ステッカー

車検に合格すると、車検ステッカーが交付されます。これは、自動車検査証の有効期間が満了する時期を示すもので、クルマの前面ガラスの内側に前方から見やすいように貼り付けて、表示するように定められています。貼り付け義務は法律で定められており、違反者は50万円以下の罰金が科せられます。うっかり貼らないでいた、ということが無いようステッカーが手元に届いたらすぐに貼り付けてください。

ステッカーの表面には、自動車検査証の有効期間の満了する年月の数字が表示されています。裏面には、「自動車検査証の有効期間の満了する日」として年月日が記載されています。その満了日より1ヶ月前から車検が受けられますので、日頃からステッカーを見て次の車検がいつ頃かチェックしておきましょう。

車検ステッカー再発行

車検ステッカーをうっかり破いてしまったり、無くしてしまったりした場合には、「検査標章再交付」の手続きが必要です。

クルマを持ち込む必要はありません。また、ナンバープレートに記載の管轄に関わらず、全国どこでも手続きが可能です。
車検ステッカーの再発行をすると、車検証も新しいものが交付され、備考欄には『検査標章再交付』と記載されます。

■普通車・バイク(小型二輪)の場合
全国どこの運輸支局または自動車検査登録事務所でも申請可能です。

全国運輸支局・自動車検査登録事務所一覧
http://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_fr1_000034.html
[必要書類]
・車検証
・検査標章(破損等により一部が残っていて提出可能な場合のみ)
提出不可能な場合は、運輸支局で「理由書(紛失届)」を入手し添付してください。
・検査標章再交付申請書(OCR第3号様式) (申請所で販売 100円程度)
・使用者の印鑑(認印)
使用者が個人の場合は認印または署名、法人の場合は代表者印または署名が必要です。
・申請手数料 300円(印紙代)

■軽自動車の場合
全国どこの軽自動車検査協会事務所・支所でも申請が可能です。
軽自動車検査協会 全国の事務所・支所一覧
http://www.keikenkyo.or.jp/about/about_000074.html
[必要書類]
・車検証
・検査標章(破損等により一部が残っていて提出可能な場合のみ)
・検査標章再交付申請書(OCR軽第3号様式)(申請所で販売 100円程度)
使用者が個人の場合は認印または署名、法人の場合は代表者印または署名が必要です。
・使用者の印鑑(認印)
・申請手数料 300円(現金)

新車の車検について(初回車検)

新車を購入し、3年後に初めて迎える車検を一般的に「初回車検」と呼びます。
初回車検の場合、まだ車の状態が良い場合が多く、費用が2回目以降の車検に比べて安くなる可能性が高いです。このタイミングできちんと点検・整備をしておくことで、今後安全に長く自動車に乗れるようになります。また、初回車検時の整備を怠ったばかりに、その後のメンテナンスの費用や手間が結果的に増えてしまう場合もあります。

信頼できるプロの整備士に相談をして、安さではなく今後のメンテナンスや安心をふまえた的確なアドバイスをしてもらいましょう。

初回車検の特長について

新車購入時には、新車を購入したディーラーや新車販売をしている自動車整備事業者で車検を行なっており、これは「新規検査・登録」といいます。初回車検以降のものは、正式名称を「継続検査・登録」といい、一般的にいっている「車検」はこの継続検査を指しています。初めての継続検査なので、「初回車検」と呼んでいます。

新車購入後、土日にしか乗らないなどで年間1万キロ程度の走行であれば、初回車検は費用面で有利な可能性が高いです。まだ新しいため消耗部品の老朽部分が少なく、修理や部品交換をする必要性が低いことが理由です。ただし、初回車検時だからこそ交換しておいた方がいい部品や整備しておいた方が良い部分もありますので、覚えておきましょう。

また、仕事や通勤で長距離を走る場合や遠出がお好きな方などは、走行距離が長くなりますのでしっかりとした点検・整備をすることがおすすめです。消耗部品の点検などはきちんと行い、次の車検時まで安全に問題なく走れるよう、予防の意味で整備が必要です。

雪道や悪路などの条件で走行する場合はクルマが傷みやすいので、初回車検であっても油断できません。雪道走行では融雪剤という塩分の影響を受けていますし、悪路ではクルマの下回りを激しく痛めている可能性があります。このような場合は、クルマの下回り洗浄や防錆塗装、傷んだ部分の修理を特に念入りに行っておく必要があります。

初回車検時でのおすすめポイント

■下回り
車体の下側の部分です。
雨水や砂などの汚れが付着している可能性があります。日常的な汚れであっても、付着したままですとさびを発生させる原因になってしまいます。初回車検時には、スチーム洗浄で下回りをキレイにしておくだけでも、ずいぶん違いがあります。
豪雪地帯などでは防錆塗装も初回車検時にしておくことがおすすめです。腐食が進んでしまってからでは手遅れですので、この段階でぜひ防錆塗装をしておきましょう。

■ATF
オートマチックトランスミッション等を動かすための作動油です。
10万キロごとの交換を推奨している車種もありますが、基本的には交換の必要が無いとされています。しかし、走行が進んでからの場合オートマチックトランスミッション内の油路を詰まらせてしまう場合があります。走行不能などのトラブルを招いてしまいますので、走行距離が少ないうちに交換しておくと安心です。

■エンジンオイル
エンジンの動きを滑らかにするためのオイルです。
車検では、オイルの量しかチェックをしません。オイルが汚れていても合格してしまうのです。しかし、エンジンオイルが汚れたままで走行を続けると、油路を詰まらせ最悪の場合は、エンジンの焼き付きを起こしてしまいます。オイルは時間とともに酸化していきますので、走行距離が少なくても、一定の期間が経ったら交換をしましょう。

■スパークプラグ
エンジン燃焼室内で点火させるためのものがプラグです。
スパークプラグの電極から電気が飛ぶため先端が摩耗していきます。先端が摩耗すると、燃焼不安定となり結果、燃費が悪くなってしまいます。

■タイヤ
タイヤの外径が大きく変わるような交換をしている場合には、スピードメーターの誤差が発生します。このようなことから車検に通らないことがあります。細いタイヤに変えた場合でも強度不足などにより、車検に合格できない場合があります。タイヤ交換をしている場合には、合格できるレベルかどうかを信頼できる自動車整備事業者に確認しておきましょう。

■バッテリー
最近のクルマは、カーナビの装着などから電気消費量が多いクルマが増えてきています。つまり、バッテリーへの負担も大きくなってきているということです。以前でしたら、バッテリー上がりを起こす前になんらかの予兆がありましたが、最近のクルマでは突然エンジンがかからない、ということが起こってしまいます。初回車検時には、ぜひ専用テスターを使用して、バッテリー点検をすることをおすすめします。走行距離の少ないクルマでもバッテリーが弱っている可能性があります。

■ブレーキフルード
ブレーキを動作させるための作動油です。
これは、走行距離に関係なく3年経った時点で交換した方が良いでしょう(メーカー推奨)。最悪の場合、ブレーキがほとんど効かなくなることもあります。

■LLC
エンジンの冷却に使用される摂氏0度以下でも凍らない冷却水です。
冷却水自体が劣化するとオーバーヒートの原因になりますので、交換がおすすめです。メーカーによっては、耐久性が高く初回車検では交換しなくても良い場合がありますので、信頼できる自動車整備事業者に確認してみてください。

■エアフィルターエレメント
エンジン吸気時のちりやごみなどを防ぐためのフィルターです。
エアフィルター(エレメント)には、吸気の際に空気中のちりやごみが付着して汚れています。汚れが酷いと、エンジンへ十分な空気を送り込めなくなり不完全燃焼を起こしてしまいます。メーカーは5万キロごとの交換を推奨していますので、初回車検時に5万キロを超えている場合には必ず交換しましょう。

■ブレーキパッド
ブレーキパッドの残量が少なくても、ブレーキの制動力が確保されていれば車検は問題なく通るでしょう。しかし、残量が無くなってしまった場合は、十分な制動力が発揮できず、最悪の場合ブレーキが効かなくなってしまいます。安全面に大きな影響を及ぼす部分ですので、早めの対応がおすすめです。初回車検時にブレーキパッドが半分以上減っているようであれば、交換しておきましょう。

コストは長い目でどちらが得か考えましょう

初回車検は、すべてのパーツが3年経った状態ともいえます。どのような使い方をしてきたのか、日常のメンテナンスはどうだったのかを見直す機会でもあります。普段から気になっていることを車検時に専門家に相談してみてください。まだ新しいから簡易な格安車検でも大丈夫だろうとタカをくくらず、将来を見据えた選択をすることが大事です。一時的な安さに目をとられて、結果的に将来高い出費が発生してしまうことも考えられます。

また、専門家に確認することで、燃費が良くなるなどの経済的効果が得られる可能性もあります。例えば、プラグやタイヤを交換するだけで10%以上も燃費が向上する場合がありますので、車検のことだけではなく、いろいろと尋ねてみましょう。

外車の車検は高い?

外車は、個性があって魅力的です。
一昔前のイメージでは「外車は維持費が高い」と思われていましたが、これは部品代が高いことや排気量による税金や、壊れやすいなどの理由から修理代がかさむといったことが要因でした。しかし、最近は外車も国産車も、車検の費用はあまり差が無い場合が多くなってきています。

外車の車検は高いって本当?

確かにこだわりの名車やビンテージカーともなると、海外からの流通コストの問題で交換部品代が高くなってしまうのは事実です。特殊構造であったり、専門工具が必要だったりという理由で作業費が高く設定されているということもあるでしょう。

しかし、最近の外車は性能が向上してきており、コンパクトなクルマも増えたので維持費に差がないケースも増えてきています。故障は大幅に減ってきていますし、なにより日本製の部品を使っている外車も多いのです。

ただ、高級車や台数の少ないスポーツカーの場合は、外車も国産車も部品は高級なものを使っているので、部品交換時には費用が高くなってしまうクルマも存在しています。

外車にこそお奨めの整備工場車検

以前でしたら外車の車検は正規ディーラーでと考えている人が少なくありませんでしたが、最近では民間の整備工場で車検を受ける方も多いようです。ディーラーで見積をとってみたらあまりにも高額な見積で頭を抱えてしまった、という方もいらっしゃるかもしれません。実は、民間の整備工場でも外車に対する専門的な知識や高い技術を持ったところが増えてきており、レベルの高い車検がディーラーよりも安く受けられるケースがあるのです。売れ筋の外車や流通量の多い外車でしたら、特におすすめです。

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