車検費用

車検の費用について

規制緩和に伴い、車検の方法には様々な選択肢が広がってきました。
以前は自動車整備業者に頼まれなければ受けられなかった車検は、現在では受検に整備士資格を持たない一般のカーオーナーでも直接車検をうけられるようになりました。
これは、自動車そのものや使われているそれぞれの部品の耐久性や安全性が時代とともに各段に改善されてきたこと、カーオーナーへの自覚と責任が強く問われるようになってきたことが理由にあげられるでしょう。

車検に関する費用

(1)車検費用の構成

車検費用は、大きく分けて以下の3つの費用で構成されます。

①法定費用
自賠責保険、重量税、印紙代など、車種ごとに法律で決められた費用
②車検基本料
基本点検料、保安基準適合に最低限必要な整備費用、検査代、代行手数料など
③追加整備費用
保安基準の適合には含まれない任意の整備費用

(2)車検を受けるには以下の選択肢がありますが、法定費用以外の金額は車種や自動車整備事業者によって異なります。

  1. ディーラー車検(法定費用 + 数万円)
  2. 民間整備工場車検(法定費用 + 数万円)
  3. 車検専門フランチャイズ車検(法定費用 + 数万円)
  4. カー用品店車検(法定費用 + 数万円)
  5. ガソリンスタンド車検(法定費用 + 数万円)
  6. ユーザー車検(法定費用 + 0円)
  7. 車検代行(法定費用 + 数万円)

車検の依頼先や受け方によって金額はさまざまですが、安さ、手軽さ、安全性、安心感などの項目で、それぞれメリット、デメリットがあります。しかし、コストを抑えたいというのも大事なポイントです。また、ある程度時間をとられるということになると、手軽さというのも大事になってくるでしょう。細かい話ですが、点検の段階で部品交換が必要ということになった場合、部品の取り寄せ作業も発生します。自分自身で点検・整備まで行うことを考える場合は、このような細かい部分も加味しておく必要があるでしょう。

それから、整備は多くの方にとって難しい専門分野です。部品の交換タイミングなどは専門知識が必要ですので、完全に任せてしまっているという方も少なくないでしょう。「業者さんの話はよくわからなかったけど、交換した」「全部お任せしていたら予想以上の金額になってしまった」ということの無いよう、納得できる車検の方法を選びましょう。車検費用があまりに安い自動車整備事業者では、検査点検内容や工程が簡素な場合もありますので要注意です。丁寧な整備をし、車を長持ちさせましょう。

まとめると、車検は「安さ」「安全」のバランスが重要です。それに加え、「手軽さ」「安心面」も考慮し、自分の納得のいくやり方を選びましょう。

(3)車検を頼む自動車整備事業者選びのチェックポイント

以下のポイントをふまえつつ、自分がどこまでの点検・整備を求めるのかを明確にしておくことが大事です。
・点検・整備の範囲
・車検前にする点検範囲
・「車検」合格に必要な修理と、緊急性は低いが推奨修理をきちんと分けて説明してくれるか
・予算に合わせて交換部品の選択肢を提示してくれるか
・見積金額の妥当性
・見積金額を超える場合、事前承諾なしの修理を勝手にされないか
・アフターケアの内容
・担当者のサービスマナー、相談に親身にのってくれるか
・スピーディー・丁寧さを両方兼ね備えているか
・自動車整備事業者としての実績

車種別料金表

車検費用の総額は、法定費用+車検基本料+追加整備費用との合計で構成されています。

■法定費用 自賠責保険、重量税、印紙代
法定費用は法律により車種ごとに決められた費用で、どの自動車整備事業者に頼んでも金額は変わりませんが、車検基本料と追加整備費用は車種によって、またはハイブリッド車などエコカー減税で優遇される場合もあります。

■車検基本料 24ヶ月点検整備、検査代、代行手数料など
点検の基本料金や、保安基準適合のために最低限必要な整備費用など、法定費用以外で車検に合格するために最低限必要な基本点検・整備費用です。法定費用と違い、車種や車の状態、自動車整備事業者によって金額は異なります。

■追加整備費用 保安基準の適合に含まれない任意の整備費用
車検基本料以外に、車の状態によってエンジンオイルやブレーキパッドなど消耗品の交換、検査では見ないが不具合が発生している部品の交換が必要となった場合に、追加でかかる費用です。

■車検費用 相場目安(消費税別)
※法定費用以外は、車種や車の状態、自動車整備事業者によって異なります。
(記載されている金額は法定費用です。2014年11月28日現在)

軽自動車 小型乗用車 中型乗用車 大型乗用車 特大乗用車 ハイブリッド車
例)ワゴンR 例)ヴィッツ
(1.0t以下)
例)ウイッシュ
(1.0t超1.5t以下)
例)クラウン
(1.5t超2.0t以下)
例)アルファードV
(2.0t超2.5t以下)
例)プリウス
(1.5t以下エコカー
減免50%以下)
33,340円~
+車検基本料
+追加整備費用
46,280円~
+車検基本料
+追加整備費用
45,340円~
+車検基本料
+追加整備費用
62,680円~
+車検基本料
+追加整備費用
62,680円~
+車検基本料
+追加整備費用
36,440円~
+車検基本料
+追加整備費用

車検の法定費用

まず、車検費用の総額というのは、「法定費用」+「車検基本料」+「追加整備費用」との合計で構成されています。車検の「法定費用」とは、一般的には「諸費用」とも言い、自賠責保険、重量税、印紙代の総額で、どこで車検を受けても同額です。
対して「車検基本料」と「追加整備費用」は、車種や車の状態、地域や店舗によって相場が異なります。サービス内容でも変わりますので納得できるまでしっかりチェックしましょう。例えばタイヤやブレーキパッドなど、点検時に消耗品や部品の交換が必要となった場合、その消耗品や部品の値段が追加で必要になります。店舗によって車検費用の分割払いが可能なところもありますので、支払方法でご希望がある方はお見積段階で、クレジット払いや車検ローンなど対応しているかどうか確認しておきましょう。

車検費用の項目

「車検基本料」とは、点検整備料・車検代行料のことです。基本的に24ヶ月点検整備・検査代・代行手数料などが含まれています。

「追加整備費用」は、車検に通る必要最低限の整備から、クルマの良い状態を維持できるしっかりとした整備内容まで、自動車整備事業者によって幅広いサービスメニューを用意しています。自分がどこまでの点検・整備を求めるのか、どれほどの予算までを範囲とするのかを決めて自動車整備事業者やメニューを選びましょう。

「法定費用」は、車種ごとに法律で決められた費用ですので必ず同額が発生します。

(1)自賠責保険車検

期間分に、強制的に加入が求められている保険です。正式には「自動車損害賠償責任保険」といい、自動車(軽自動車・バイク含む)を持つ場合には必ず必要になります。対人にのみ損害を補償する内容で、対物や運転者自身の怪我は補償対象外です。任意保険を補助するものという位置付けです。

(2)自動車重量税

車の重量によって金額が決まっています。車種によっては「エコカー減税」制度などにより通常の金額より安くなる場合があります。

(3)印紙代

検査・登録手数料のことで、指定整備工場経由の場合とユーザー車検の場合で金額が異なります。ユーザー車検の場合は証紙代も必要になります。

車両重量によって異なる法定費用

法定費用は、車両重量によって異なります。下記の表にまとめてみましたので、ご参照ください。ハイブリッド車は、重量税項目でエコカー減税の優遇措置を受ける事ができます。エコカー減税については、国土交通省のホームページに対象車種一覧がありますので確認してみましょう。

車検費用の総額は、法定費用+車検基本料+追加整備費用との合計で構成されています。

■ エコカー減税

排出ガス性能及び燃費性能に優れた自動車に対して、それらの性能に応じて、自動車重量税と自動車取得税を免税・軽減する制度

エコカー減税対象車一覧(国土交通省HP)

■ 車検で必要となる法定費用

検査手数料は、自動車整備事業者に依頼する場合と自分で受けるユーザー車検の場合とで金額が異なります。

■ 車検費用 相場目安(消費税別)

※法定費用以外は、車種や車の状態、自動車整備事業者によって異なります。

(記載されている金額は法定費用です。2014年11月28日現在)

軽自動車 小型乗用車 中型乗用車 大型乗用車 特大乗用車 ハイブリッド車
例)ワゴンR 例)ヴィッツ
(1.0t以下)
例)ウイッシュ
(1.0t超1.5t以下)
例)クラウン
(1.5t超2.0t以下)
例)アルファードV
(2.0t超2.5t以下)
例)プリウス
(1.5t以下エコカー
減免50%以下)
自賠責保険
(24ヶ月)
27,240円 28,780円 27,840円 28,780円 28,780円 27,840円
重量税(24ヶ月) 5,000円 16,400円 16,400円 32,800円 32,800円 75,00円
指定整備工場
経由の場合の
検査手数料
(印紙代)
1,100円 セル結合・分割 セルプロパティ セル幅の変更
ユーザー車検の
場合の
検査手数料
(印紙代+証紙代)
1,700円 1,800円 1,800円 1,800円 1,800円 1,800円

軽自動車の車検費用

優れた経済性や使いやすさだけではなく、安全性や環境への優しさから近年人気が高まってきている軽自動車。購入価格や燃費だけではなく、車検費用においても魅力があります。

軽自動車の車検

車検の際、費用に必ず含まれているのが法定費用です。軽自動車の場合は、普通車に比べて安く設定されているため、車検費用が結果的に安くなります。

軽自動車の車検費用の相場は、法定費用+数万円です。ただし、クルマの状態や年数によっては、部品の修理・交換が必要な場合があります。

■自動車重量税(24ヶ月)(エコカー減税適用なしの場合)

軽自動車 6,600円
普通車 1.0t以下 16,400円
1.5t以下 24,600円
2.0t以下 32,800円
37ヶ月 36ヶ月 25ヶ月 24ヶ月 13ヶ月 12ヶ月
軽自動車 37,780円 36,920円 27,240円 26,370円 16,500円 15,600円
普通車 40,040円 39,120円 28,780円 27,840円 17,310円 16,350円
軽自動車 1,700円(印紙400円+証紙1,300円)
普通車 1,800円(印紙400円+証紙1,400円)

軽自動車の車検が受けられる場所

軽自動車の車検有効期間は、普通自動車と同様初回3年間、2回目以降は2年間有効です。

自動車整備事業者に依頼する場合、カーオーナー側の手順に違いがありませんが、ユーザー車検の場合のみ少し異なる点があります。まずは検査場所と検査ラインの順番です。普通車の場合は、運輸支局ですが、軽自動車の場合は、軽自動車検査協会の事務所・支所で受けることになります。

また、点検整備記録簿の記入など、普通車に比べ簡便に済ますことが可能です。検査に要する時間も、普通車に比べて短く、通常1時間程度で終了します。そういう意味では、ユーザー車検に対するハードルが低いともいえるでしょう。ただし、安心して長く乗るためには、きちんとした自動車整備事業者で定期的に点検・整備をすることが大事です。

■全国の事務所・支所一覧(軽自動車検査協会HP)

軽自動車検査協会ホームページへ

■軽自動車の車検ネット予約(軽自動車検査協会HP 検査予約システム)

軽自動車検査予約システムへ

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